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体調管理の方法

胃がんの術後の体調管理の重要性についてまとめています。

胃がん術後の体調管理のポイント

胃がんの手術後、合併症を起こさないためには体調管理が重要です。適切な体調管理をして、順調な回復を目指しましょう。

胃がんの術後にとくに重要なのが、傷跡、呼吸、痰への対策です。

傷跡

胃がんの術後は、開腹手術をした後の傷跡が痛む場合があります。お腹に力が入りにくくなったりもします。

この症状は、時間が経過すれば、少しずつ治まってきますし、オピオイド鎮痛薬など、いわゆる医療用麻薬を使って、痛みを最小限に抑えることも可能なので、痛みが辛いときには我慢せず、主治医に相談するようにしましよう。

呼吸

術後は、呼吸がしづらくなることがあります。呼吸がしづらくなると、痰も出にくくなります。

自分で痰を出せない場合、気管支鏡で痰を吸い出してもらうこともあり、呼吸をしっかりして、痰を出すことは、術後の体調管理において大切なことです。

術後は、呼吸の仕方や痰の出し方の練習をしてくれることが多いようです。

術後、麻酔の影響で痰が出やすくなります。とくに、喫煙している人は、軽い軌道の炎症をたえず起こしているため、痰が出やすい傾向にあります。

健康な体の場合、痰を飲み込んでも胃で消化されるのですが、胃がんの術後の場合は注意が必要です。

喫煙している人は禁煙し、痰の量を抑えるようにしましょう。早めに禁煙すれば、その分、術後の痰の量も少なくなると言われています。

注意したいその他の合併症

胃がんの手術後には、縫合不全膵液ろうなども起こる場合があります。

縫合不全は、消化管をつないだ部分の血行障害などで生じるものです。糖尿病や栄養不足の場合に起こりやすいと言われています。

縫合不全を起こした場合は、点滴で栄養を補いながら膿を排出していきます。まれに、再手術が必要な場合もあります。

膵液が漏れ出す膵液ろうは、腹膜を冒すと腹膜炎の原因になることがあります。

縫合不全も膵液ろうも、腹部に膿がたまる腹腔内膿瘍を起こすケースが多いので、感染を抑える処置が行われます。

そのほか、痰が器官に入り込んで肺炎を起こしたり、術後、長時間、身体を動かさないことでエコノミークラス症候群(肺塞栓症)などを引き起こす場合があるので、術後の経過を注意深く観察することが大切です。

参照元:片井均、島田安博(2011)『国立がん研究センターのがんの本 胃がん』小学館クリエイティブ.

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