胃がんの手術後、どれくらいのペースで、いつまで通院すればいいのかについて解説しています。
胃がんの手術後は、点滴による栄養補給が行われ、吻合部(胃と腸をつないだところ)が治っていることが確認されると、口から食べ物を摂取することができるようになります。
一般的に、流動食が術後4日目くらいからはじまって、その後、少しずつ固形食へと移行し、慣らしていきます。
食事がスムーズに通るかなど、X線検査で確認しながら、術後の経過が順調であれば2~3週間で退院することができます。
退院した後も、後遺症への対処や胃がんの再発を早期に発見するため、身体の調子を確認する必要があるので、定期的に通院する必要があります。
通院の頻度は、もとのがんの進行具合や、術後の回復具合によって変わります。
再発の可能性の低いステージ1では、1年に1回程度で、血液検査や胸部X線検査、腹部超音波検査、腹部CT検査、残した胃の内視鏡検査などを行います。
ステージ2~3Bでは半年に1回程度、ステージ3C~4では3~6カ月に1回程度、通院するのがだいたいの目安になります。
胃の全摘手術を受けた場合には、年数を経ると、血液をつくるために欠かせないビタミンB12が足りなくなってくるので、錠剤や注射で補充していかなければなりません。
術後、順調に回復して退院した場合と、手術した後、化学療法を受けた場合とでは通院の頻度も異なります。
手術後に、通院しながら抗がん剤治療を受ける場合には、副作用を確認しながら治療を進めていくので、比較的、短い間隔で血液検査などを行うことが多いようです。
術後の通院は、がんの再発を発見するためでもありますが、胃がんの場合、残した胃に新しいがんができることも少なくありませんし、早期に発見できたとしても、完治が難しい場合もあります。
しかし、自分の病状を知っておくためにも、早めに治療の方針を立てるためにも、きちんと通院して検査などを受けることが大切です。
参照元:片井均、島田安博(2011)『国立がん研究センターのがんの本 胃がん』小学館クリエイティブ.
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