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ステージ4の胃がんの痛みに対する対処法

胃がんを患った人の多くは、病巣である胃を始めとした様々な場所に、様々なタイプの痛みを経験することになります。痛みをきっかけにして胃がんが見つかった、というケースも少なくありません。しかしながら現在では、胃がんによる痛みの多くは、適切な処置によってコントロールできるようになりました。痛みを経験したとしても、耐えがたい激痛の中で死を迎えるということは、通常、ありません。

ステージ4(末期)の胃がんにおける痛みの原因

胃がんの痛みの原因には、大きく分けて「内臓痛」と「神経障害性疼痛」の2種類があります。

内臓痛とは

がんを生じた内臓において、炎症や閉塞、圧迫、臓器皮膜の急激な伸展などを原因に生じる痛みのこと。皮膚を刺したり切ったりといった刺激痛とはタイプの異なる痛みで、よく「絞られるような痛み」「押されるような痛み」と表現されています。場所が漠然とした痛みに感じられる場合が多い、とされています。

内臓痛を生じた患者において、しばしば嘔吐や吐き気、発汗などが見られる場合があります。

神経障害性疼痛とは

がんの影響により、末梢神経や中枢神経が直接侵されることで生じる痛みのこと。「灼けるような痛みが続く」(灼熱痛)、「槍で突き抜かれたような激痛が走る」(電撃痛)などと表現される場合があります。また、通常よりも痛みを感じやすくなる「痛覚過敏」が見られることもあります。

ステージ4(末期)の胃がんの痛みに対する対処法

かつて、がんの痛みに耐えること自体が美徳と考えられていた時代もありました。しかしながら現代では、鎮痛治療薬の開発が進展したことに加え、鎮痛処置を行なうこと自体がその後の経過に好影響をもたらすことが分かり、痛みへの対処治療は、初期ステージから積極的に行なわれています。

以下、胃がんの痛みに対する一般的な治療法について確認します。

非オピオイド鎮痛薬

がんの痛みが軽度の場合は、非オピオイド鎮痛薬(NSAIDs、アセトアミノフェン)を使用します。初期ステージで痛みが弱い場合、または進行しても痛みが弱い場合には、非オピオイド鎮痛薬の投与が推奨されます。

オピオイド

軽度~中度の痛みに対しては、弱オピオイド(コデイン、トラマドール)を追加的に使用します。

中度~高度の痛みに発展した場合には、弱オピオイドから強オピオイド(モルヒネ・フェンタニル・オキシコドン・タペンタドール)へと切り替えます。

強オピオイドに属する4種類の鎮痛剤でも痛みをコントロールできない場合、メサドンの使用が検討されます。

なおオピオイドとは、広義において「麻薬性鎮痛薬」を指す言葉となっています。

適切な対処をしてもらうためには「痛みの伝え方」が大事

胃がんによる痛みは、適切な鎮痛剤の使用により、その大半を取り除くことができます。逆に言えば、もし痛みが改善されない場合、医師への痛みの伝え方が適切ではない可能性があるでしょう。

医師に痛みを伝える際は、以下の5点のポイントをしっかりと伝えるようにしましょう。

いつから痛みが生じたか?

「今朝から」「先週の金曜日から」など、具体的に痛みが生じ始めた時期を伝えてください。

どこが痛みを感じるか?

「胃が痛い」「胃を中心に漠然と痛い」など、痛みや違和感のある場所を伝えてください。

どのような時に痛みを感じるか?

「寝返りを打つときに痛む」「常に痛む」など、特に痛みを感じるタイミングを伝えてください。

どのようなタイプの痛みか?

「刺すような痛み」「絞られるような痛み」など、自覚している痛みのタイプを伝えてください。

痛みによってどのようなことに困っているか?

「痛くて寝られない」「痛くて起き上がれない」など、痛みが原因で困っていることを伝えてください。

胃がんの痛みに悩む患者に対して周りの人ができること

患者の胃がんの痛みに対して直接的な処置を行なうのは、医師です。家族がその痛みを除去してやることはできません。家族は、痛みと闘う患者に対し、以下のように接していきましょう。

痛みの感じる部分を軽くさする

患者が痛みを感じる部分を軽くさすったり、軽くマッサージをしたりすると、痛みが多少緩和することがあります。痛みを感じている部分を温めることも効果的です。

会話や音楽を楽しむ

家族との会話を楽しんだり、患者が好きな音楽を聴いたりして気を紛らわせることが、痛みの緩和につながることもあります。患者の状態にもよりますが、院外を散歩するなどして気分転換を図ってみても良いでしょう。

激痛の中で死を迎える患者はほとんどいないことを知る

繰り返しますが、一昔前に比べ、現代はがんに対する鎮痛技術が飛躍的に向上しています。よって、適切な鎮痛コントロールがなされている限り、「激痛の中で死を迎える」ということはありません。まずは家族がこの事実を認識し、患者に対して不要な悲壮感を抱かないようにしてください。

残された時間における患者のQOLを大切にし、患者がもっともリラックスできる環境作りをしていきましょう。

参考文献

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